いつものSEで始まったACIDMAN ANTHOLOGY 2 大阪公演。
150曲を超える名曲達の中からファン投票で30曲が選ばれ、その中から演奏される。
前回のANTHOLOGYも参戦した筆者だが、今回はまたその時とは違うレア曲が演奏されるのかと思うと心が浮き足立った。
前回の大阪公演は2014年、セットリストは
1.Stay on land
2.式日
3.migration10 64
4.イコール
5.id
6.River
7.プラタナス
8.静かなる嘘と調和
9.コーダ
10.揺れる球体
11.プリズムの夜
12.OVER
13.季節の灯
14.銀河の街
15.FREE STAR
16.風、冴ゆる
17.ある証明
18.and world
19.EVERLIGHT
20.ドライドアウト
21.培養スマッシュパーティー
22.ALMA
だった。
何年ぶりかわからないパワーチューン「暁を残して」「REMIND」で怒涛の始まりを見せたACIDMAN。のっけからのフルスピード。
恐るべきはこれを三人で演奏しているとゆうこと。いつも鳥肌が立つ。
REMINDはシングル三部作のひとつで、発売当初は筆者はまだ高校生だったのをしみじみ思い出してしまう。もうあれから10年以上たったのか。ACIDMANは筆者の音楽人生にずっと寄り添っていたバンドだと改めて実感した。
三曲目はまだACIDMANがインディーズ時代だった頃の曲「to live」
最近のACIDMANの曲の傾向とは違い、早口のリリックを歌い上げるハイスピードな曲。正直、インディーズCDに収録されたものを初めて耳にしたときは「ちょっとダサいな、この曲…」と思っていた。
しかし今のACIDMANの実力で演奏された「to live」はとんでもなくかっこよかった。ACIDMANがこの20数年、どれだけ演奏力を上げてきたのかを1番感じさせられた曲となった。
「みなさん、どうですか?自分でこうゆうのいっちゃいけないって育てられてきたんですけど・・・あの、大好評なんですよね」とオオキ(ボーカル)が自画自賛してしまうほどの今回のツアー。ファンからすれば、自分達が好きで、聴きたくて投票した曲をバンドがやってくれる。そんなの嬉しいに決まってる。
サトマ(ベース)のソロから始まる「Bright&Right」、「River」
ACIDMANらしい美しい曲に観客はゆらゆらと体を音にゆだねる。
いつも思うが、オオキはこのギターコードを鳴らしながら美しい声で歌い上げる。きっと並々ならぬ完璧主義者であり努力家なのだろうと思う。
この3人のアンサンブルはいつも美しい。
「River」のギターソロでは、ピックをくわえて演奏するオオキの姿は定番だったなあと思い出させてもらった。
同じくベースソロから入る「千年歩行」懐かしの創から「香路」と懐古心をくすぐる名曲達。しかし、あの頃聴いたときより数段上がった演奏力と歌唱力。
屈指の人気バラード「プリズムの夜」そしてこれまた久々に聴いた「UNFOLD」「Turn Around」。
スタートでみせた激しさとは打って変わって、ACIDMANワールド全開で会場はその世界感にどっぷりと浸かってゆく。
「今日は宇宙の話はしない」と宣言していたオオキだったが、「やっぱり宇宙の話しちゃうんですけど、」といつものオオキ節を見せてくれた。
「眠いって今思ってる人はたぶん寝ちゃうと思う。自分のほんと趣味とゆうかエゴで作った曲で、ライブではきっとできないだろうなーと思ってたけど見事にありがたいことにランクインしまして。無理な人は全然トイレとかいってもらう時間にしてもらって、好きな人は、こう・・・交信しながら、浸って聴いてください。」
そういったMCの後に始まったインスト曲「ベガの呼応」
9分27秒といったもともと曲が長めのACIDMANの中でも1,2を争う長さの曲。しかもインスト。
そして宇宙や星のことを歌うACIDMANの中でも1,2を争う宇宙を感じさせてくれる曲だと思う。孤独な宇宙の中で、呼応するように瞬き、そして最後は燃え尽きていく。そんな星のことを歌っているのかなと筆者は感じている。
圧倒的な演奏後には穏やかながらに激しい「水写」
MCではドラムのイチゴがギャグをいって安定のすべり、膀胱が限界だとまさかのトイレに。
急遽ノブオとサトマが「先に進めちゃおうか。誰かドラムできる人いる?」と会場に声をかけるとゆう初の出来事が。前方にいたファンの男性が挙手して、サトマに手を引かれてステージに上がり、即興で「赤橙」をワンコーラス演奏した。
そのあいだドラムのイチゴはステージの脇でそれを苦笑いで眺めながら「俺いなくなっても大丈夫だね・・・俺のドラムでみんなもう満足できないんじゃない?」と若干拗ねていた。
そこからは先程とはうってかわって、「CARVE WITH SENSE」を叫び歌い「金色のカペラ」「懸命の銘」「Under the rain」と「静」から「動」のACIDMANを見せつけた。
ライブも佳境になり、今回のツアーでは一番新しい曲だと思われる「MEMORIES」
そして前回のANTHOLOGYツアーにもランクインしていた「and world」「OVER」で会場を感動の空気に包みこみ、幕を下ろした。
アンコールでは、メンバーがグッズを着用して登場。
バンドは副業でアパレルが本業だとオオキ社長は語り、ファンの希望に答えて着用していたACIDMANグッズ初のパンツを「ガリガリなんですよね」と言いながらチラみせしてくれていた。
初めてライブで聴いた酸化空のカップリング曲の「Free White」
そして定番曲ながらにぎりぎりで30曲にランクインしたという「ある証明」で一気に熱量を爆発させ、新旧ファン両方とも大満足となる締めくくりだった。
今回の人気もふまえて、またいつか ANTHOLOGY3ツアーをしてほしいと願うばかりだ。まだまだやってない曲、ありますよ!
2.REMIND(LIFE)
3.to live(赤橙)
4.Bright&Right(A beautiful greed)
5.River(and world)
6.千年歩行(green chord)
7.香路(創)
8.プリズムの夜(green chord)
9.UNFOLD(LIFE)
10.Turn Around(Loop)
11.ベガの呼応(UNFOLD)
12.水写(equal)
13.赤橙(ファンとの共演で1コーラス)
14.CARVE WITH THE SENSE(A beatiful greed)
15.金色のカペラ(LIFE)
16.懸命の銘(green chord)
17.Under the rain(A beatiful greed)
18.MEMORIES(Λ)
19.and world(and world)
20.OVER(A beatiful greed)
en.Free White(酸化空)
en2.ある証明(and world)